- 今日のふるごと -67-
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或は曰く。悪を治むるに理を以れば理は紛れ悪は長ぜむと、虚に入りて跡を消すは是れ眞人の道なり。眞道に非ざるは是れ假道なり。是れ宗天の一道なり。或いは曰はむ。神明は純然なり。之に止るものは自ら悪は廃れむ。之れ霊道の大道なり。然らざれば虚道なり。是も宗天の一道なり。
「御語本紀」より
前回の続き)
自分の悪癖を矯正するのに、自分の行為を理に照らして自省し念頭から理を離さずに行いを慎重にしていたらどうか、かえって混乱し、理は理に迷わされてしまうという。この理の奥行きまで解いて観る力は霊宗道の学びを必要とする。眞人であった老子は、いつ、どこで何をしたということが無い、いつも大道の廃れた中にいる、虚(ゼロ)の世界にいて、何をしていたか、誰も判らない。これが眞人の道で、しかもそれが自然な姿である。人知で考える理に囚われない。このような真実に到達しないのは假の道である。宗天の一道は眞道である。
神は天の御霊にしてその躰は天に旺り、その精(くろみたま)は地に在りて用(はたら)く虚存の実体をいう。その完全の善行について信仰されれば自然と悪から遠ざかる。もしその行為に誠が無かったとすれば虚しい行為、虚の道となる。
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