旧事本紀研究会
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今日のふるごと -51-

陛下は稀有にして今、仏法を信じませり。夫れこの法には総て然(かくのごと)く三大有り。心性の法界、覚りの体大、身行の如理、修めゆくの相大、三宝の信帰、事め行の用大、となり。
 迷う人は佛と法の助力に頼って身(みずから)の行いに悪行の非を作(なすこと)を棄て以て法を仏に委せ、還って自ら恣(きまま)なるは、豈ぞ之を名づけて古仏道と為さむ乎。那ぞ仏は悪に同(くみ)し而非戻(ひれい)を助けむ乎。設(たと)い大悲の徳、之を捨てたまわざるといえども悪(なん)ぞ終にその益を得られむや。

「聖皇本紀」より

陛下(崇峻天皇)は希なことにこうして仏法を信じられています。そもそも仏法はかように三つのはたらきがあります。心の本質のはたらき、覚りのはたらき、覚りのしくみ、修行におけるはたらき、三宝への信心と行事の意味とはたらき、これらのことです。迷う者は仏と法の助けに頼り、自ら悪行を無くし法にしたがいますが、自分のしたいまま欲しいままに行うようではどうしてそれを古仏道といえましょうか。どうして仏が悪と交わり悪に戻る者を助けましょうか。たとえ仏には大慈悲の徳があるとしても、どうしてその御利益を受けられましょうか。仏に帰依する者は己の迷いのあることをあらかじめ弁え、慎まねばなりません。

・崇峻天皇が仏法に寛大であった理由はそもそも神祇職の物部氏を牽制せんがためであったことを察知されての太子の具申、奏上である。この前段には百済より来朝した学尼の善信に対する天皇の厳しい言葉が記されている。

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