旧事本紀研究会
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今日のふるごと -56-

御語に曰く。悪を覆すは也、是は学を以て太と為すなり。人は之を知らざると云ふこと無(无)して又、之を能くする者寡きは是れ、気質の悪を以て、理を遮って道を塞ぐによるなり。

「御語本紀 上の下巻」より

御語本紀は太子の誨をまとめた巻である。
悪には存在に対して醜し、質に対して汚い、心に対して憎しみといったことがある。物の存には形、質、動、量という要素がある。形の始めは気が元であり、質の始めは大素という量である。その形、質、量に対して何が好ましくないのか、良からざるものを無くすることがここにいう悪を覆すことである。
 書経の「洪範九疇」の項に王道に道(したが)ってさえいれば悪を作すこともなく偏ることもなく、党(たむろする)こともなくと説いている。その誨の要は「中庸の道」にほかならない。しかし無知のために何が悪いというのか、それが判らない、判らないけれども自己の行為に満たされないものがある。その満たされないものを無くすることが、覆すことである。すなわち悪を敗る、それにうち克って、その元めの神性に復(もど)ることである。その方法には学ぶことが一番の極めてであり、太(とおる)ことだという。ここで大とせず太と宛てたのは大小の大ではないことを意識させるためであろう。
 これは誰でも、行き先の判らない時に人に質ねることと知っているはずだが、それをあえてできる人が少ないというのは気質の悪を以て理の道を塞ぐからであると誨えている。

※気と理と心身については先代旧事本紀大成経伝の(三)宗徳経、(四)神教経に詳しい。(経教本紀)

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