旧事本紀研究会
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今日のふるごと -19-

勅宣に曰く。朕は聖皇に学ぶに初めは利なり。すみやかにわきまえ、すみやかにしあげて、その力を強めんと。その位もこまやかならず。
また行うに気の色有り。次は和(こたえ)なり。物の媾(やわらか)さ物閑けさに、その力弱くその位も密かなり。行うに色の匂い有り。或日、之をもうしたまわく。
 象状は道に非ず、言は随って無象をあらわし、空を行って物の色を無(なみ)し、修(おこない)に莫(なみ)ししかも事の匂いを無す。この間に道を有(たも)つも言葉に言い難きなり、と。

「学要伝」より

推古天皇が神の道を皇太子に学ばれていく過程を語られた。
初め学び出されてから何につけても猛烈ぶりであられた。しかしそれは早く知りたい、早く理解したいの一念からのことで、気がついてみればどれだけ進んでも、どれほど理解しているかといえば甚だ頼りなく精しくは解っていなかった。それは行う気色有りで、よくやっていると思われようという期待の色気であった。次に和えなり、で比較検討の点に欠けていることがあった。好きなところにこだわりすぎ、しかし習熟してはいないくて力弱く、立場の上からも聴講を度を重ね、その実践に気負いがあった。
或日、皇太子が、学の道は努力でも時間をとることでもない。言葉をどう理解されるかにあって、人に評価される世界でもない。どこで何をされているのか誰も判らない、現さないところにこそ、その道が行われているもので表現ではない、という意味のことを答えられた。
天皇は色なし、匂いなし、するところにほんとうの学びの道があると覚ったと仰せられた。

「道」を学ぶ、修めていく姿勢について見落としがちなことを細やかに教えられている。知もまた偏れば欲、私、となる。色と匂い。

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